大阪心斎橋にある占い館【占龍館】で
占い師をしております。真成です。
シリーズ:【過去の後悔、愚かな私、死の体感】賢者占人、真成の半生
私の占い師になる迄にあった、色んな過去の事を記載しようと思います。
本日より金曜日更新となります。
前回までのお話しはこちらをお読みください。
50話 十六年の苦難と、始まりの達成①
十六年という時間は、振り返れば一息で語れるが、歩いている最中は果てしなかった。
私の日々は、苦難の連続だった。
仏様の指示に従い、私は沖縄全島を巡った。
御嶽――それは神社よりも多く、あまりに多すぎて、もはや必要のない場所さえあるほどだった。
最初の十年間は、ほぼ毎週のように回った。
遠く離れた場所。
旧暦で指定された日。
時間まで細かく定められることもあった。
通常の仕事をこなしながら、夜に出向くことも珍しくなかった。
体は動いた。
だが、気力と精神は限界に近づいていた。
きつかったのは、霊道に足を踏み入れること。
数多の仏様たちの供養をし、導き、送り届けること。
天候は関係なかった。
台風でも、激しい雨でも、指示があれば向かった。
しかし、不思議なことが起こる。
御嶽に辿り着くと、嵐は静まり、雨は止む。
人と必ず会うはずの場所でも、私たちが向かう時だけ、誰もいなくなる。
人は不思議だと思うだろう。だが、私は思わなかった。
「そうなる」
仏様がそう告げるからだ。
それは必然なのだと、私たちは受け入れていた。
この歩みは、これからの世が少しでも悪くならないように――その一心で続けてきた。

つづく、、
