大阪心斎橋にある占い館【占龍館】で
占い師をしております。真成です。
シリーズ:【過去の後悔、愚かな私、死の体感】賢者占人、真成の半生
私の占い師になる迄にあった、色んな過去の事を記載しようと思います。
前回までのお話しはこちらをお読みください。
42話 日々の鍛錬①
日々の鍛錬は、過酷そのものだった。
妬み、悲しみ、苦しみ、恐怖――心を削るものばかりが目の前に現れ、逃げ出したくなる日もあった。
精神が傷つけば、身体も痛む。
身体が限界を迎えれば、心も崩れる。
頭痛、吐き気、理由のない不安…それらは日常となり、休まる時はほとんどなかった。
ただ、ひとつだけ救いがあった。
御嶽に足を運ぶと、不思議と痛みが静まるのだ。
そこで呼吸を整え、心を鎮め、また日常へ戻る。その繰り返しを、十年もの間続けてきた。
十一年目、十二年目を迎える頃には、御嶽へ行く回数も月に一度へと減り、
「ようやく役目も終わったのだろう」と思い始めていた。
――しかし、それは終わりではなく、始まりだった。

つづく、、
